29日の東京株式市場で、リクルートホールディングス(HD)の株価が急落した。

終値は前日比159円安の3154円。下げ幅は一時8%を超え、4カ月ぶりの安値をつけた。同社の株主となっている13社が28日、保有する1億2150万株(発行済み株式数の約7%)を売却すると発表したことを受け、需給悪化を懸念する売りが広がった。

リクルートHD株はこの日、取引開始直後から売り注文が殺到した。同社は株価対策として、最大800億円の自社株買いを発表したが、打ち消すことはできなかった。グループ会社が運営する就職情報サイト「リクナビ」の学生の内定辞退率のデータ管理をめぐる問題が尾を引いている。

一方、売却を表明した上場企業の中には、株式持ち合いの解消進展が評価された銘柄が目立った。凸版印刷は32円高の1662円、大王製紙は15円高の1258円だった。